保守関連マニュアルは、保守管理に関する指針を示し、安全に、正確に使用する際の注意点を解説する手順書です。
下記のような名称の文書などが該当します。

• クイックマニュアル
• セットアップガイド
• インストレーションマニュアル
• 安全マニュアル（安全上のご注意）
• 保守マニュアル
• 清掃マニュアル
• 設置時チェックリスト
• 定期点検マニュアル
• 障害切り分けマニュアル
• 日常お手入れマニュアル部品リスト
• 部品交換作業マニュアル
• 消耗品交換マニュアル
• 運転前チェック
• 部品リスト
• 部品交換作業マニュアル
• 消耗品交換マニュアル
• 運転前チェック

保守関連マニュアルは機械を取り扱う対象グループ（ターゲットユーザ）と対象グループに要求される能力・技能を明確にし、安全情報の取り扱いの齟齬を防ぐことが重要です。
そのため、保守関連マニュアルの基本情報として、下記のような情報をマニュアルに含める必要があります。
こういった前提を踏まえ、必要な要素を洗い出し、それをマニュアルへ仕立てていくための組み立てを再構築して保守に関する情報を構造化していきます。

1. 表紙やタイトルページ：保守関連マニュアルを適用する機械を特定するための十分な情報（当該マニュアルの版管理、機械の名称（モデルおよび、形式））など
2. 目次：各対象グループおよび、製品・機械のライフサイクル局面を反映したそれら情報の章・節・項など
3. 保守関連マニュアルの序文・目的
4. 保守関連マニュアルの読み方および、適用方法
5. 製造業者の名称および連絡先詳細情報
6. 保守関連マニュアルのタイプ（例えば、運転、保全、制御ソフトウェア、使用手引）
7. 発行日、更新日、製造日など
8. 法的要求事項への適合性を示す記号および、標識と解説
9. 使用する用語リストと解説

構造化された保守情報に基づき、JIS規格で求められている「必要な内容」や「ページ構成」、フォントやレイアウトなどの「見やすさ」と「読みやすさ」を標準化した保守関連マニュアルのフォーマットをテンプレートという形へ落とし込みます。 テンプレートに沿って画像や説明文などを入力、入れ替えていくだけで、誰でも簡単に規格を踏まえた保守関連を作成することができます。

保守関連マニュアルが複数の部から構成されている場合、各部に上で定義するような独自のタイトルページを付ける。 これらの情報はわかりやすく識別できるようにデザインしなければならない。 また、保守関連マニュアルが複数の部、もしくは冊子で構成されている場合は、各冊子との関連づけや識別（例えば、全7部のうちの第2部であること)）を容易に理解できるようにデザインしなければならない。

実際のマニュアル作成・運用については、前述の保守情報の構造化とマニュアルテンプレートの設計を踏まえた上で、制作・運用における当該マニュアルの規則の策定が必要になります。 ナレッジの偏りや作成方法の属人化を防ぎ、社内担当者の誰もが正確に作成するための制作上での規則のあり方や、また顧客からの問い合わせに対応したトレサビリティなど運用を念頭に置いた規則のあり方など、保守関連マニュアルを取り巻く関係性を踏まえた規則を策定します。

1. 保守関連マニュアルの構造化での決まり事
2. 見出しの決まり事
3. 作業手順の構成:レイアウトの決まり事
4. 「部」「章」「節」「項」と全体的なページ編集と項目番号の付け方
5. 保守マニュアルの作成方法と決まり事
6. タイトルページの決まり事
7. 発行日、改訂日、更新に関する決まりごと